1周まわって、好きかもしれない。
「邪魔なんだけど」
「俺の部屋なんだけど…」
自分の部屋のベッドに寝ているだけなのに、隣人に邪魔だと言われる理不尽さ。
だけど、機嫌の悪い時の凛子は怖い。
心の中で思いっきり舌打ちをしながら、ベッドから降りる。
と、当たり前だという顔で俺のベッドにドサッと横になる凛子。
やめろよ、せっかくふわふわにした布団が潰れるだろ。
なんて声には出せない。
「はぁ、最悪」
これ以上ないくらい不機嫌な顔つきであぐらなんかかき始めた。
……仮にもモテ女気取ってる奴が、あぐらなんてかいてんじゃねえよ……。
「……何よ」
「……もっと可愛く座れねえの?」