1周まわって、好きかもしれない。
「ちょっと、何で祐と付き合ってるの!?」
「そうだよ、理沙ちゃんが好きなの知ってたよね?」
「最低」
集団で責められたって、別に怖くない。
「彼氏つくらないのがムカつくんじゃなかったの?」
「っ、やっぱり性格悪いじゃんこいつ」
「その程度の悪口しか出てこないの?」
「っ、アンタ……!」
殴りかかろうとした寺田理沙を、止めたのは祐くん。
「お前ら、俺の彼女に何してんの?
最低だな」
祐くんの冷たい視線が、寺田理沙に注がれる。
泣きそうな顔をして逃げていった。