1周まわって、好きかもしれない。
嫌々ながらもちゃんと掃除を始める凛子。そういうところは意外と真面目だったりする。
掃除が進むにつれて、だんだんと綺麗になっていくプール。
そうなると結構楽しくて。
水をかけあってみたり、ギャーギャー騒ぎながら遊んでいると。
「あ、綾瀬先輩だ」
プールサイドの横の道を通る、1年生らしい男子ふたりの声が聞こえた。
「可愛いよなぁ」
「1回でいいから付き合ってみたいよな」
…君達、夢見すぎだよ。
こいつ、悪魔なんだよって教えてあげたい。