1周まわって、好きかもしれない。



…いつか凛子も、特別な誰かを見つけるんだろうか。




デート中にケータイばかり見ないで、逆ナンされてもスマートに断って、待ち合わせには遅れないで、凛子のペースでキスして。


凛子のわがまま全部聞いてくれる人が現れたら、俺の家にはもう愚痴りに来ないんだろうか。




穂果ちゃんたちと楽しそうに水をパシャパシャしている凛子を見て、ふと思う。



だって、なんだか、それって。





「恭介、どうかしたか?」

「…あ、いや、なんでもない」




心配そうに俺の顔を覗き込む舜に、我にかえる。





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