1周まわって、好きかもしれない。



「あれ、綾瀬凛子ちゃんだよね?」



突然呼ばれた名前に少しびっくりして右隣を見ると、私と同じくらい明るい髪にピアス。

チャラチャラしたイケメン。



確か2つ隣のクラスの、三浦くん。

クラスの友達が、かっこいい、って騒いでたのを思い出す。




「なに?」


「喋ってみたかったんだよねー。

凛子ちゃんも補習なの?」




初対面から凛子ちゃん、だなんてチャラい。見た目通りだ。でもイケメンだから許す。




「補習なの」

「俺も。
でも凛子ちゃんに会えるなら、ラッキーかも」



本当にチャラ男。

でもこんなに整った顔でにこーっと笑われると、悪い気はしない。なんか憎めない。



「あはは、がんばろー」




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