1周まわって、好きかもしれない。
「あーつーいー」
夏休みも半ば。
珍しく彼氏のいない凛子は、補習やら海やら合コンやら忙しそうだったのに、今日は暇らしく俺のベッドでゴロゴロしている。
「恭介、かき氷」
「…俺はかき氷じゃありません」
「…小学校の先生みたいなこと言わないでよ、うざい」
人の部屋の人のベッドに勝手に寝転がって、かき氷を作れなんて、横暴すぎる。
「かき氷機あるから自分で作れば?」
俺もゲームをしながら答える。
床に座っている理由は、ベッドを取られたから。