1周まわって、好きかもしれない。
「恭介、このあと…」
「花火だろ?」
「わかってるじゃない」
そう、いつも、少し坂を上った先にある景色の綺麗な小さな公園で、手持ち花火をしていた。
とはいえ、まだ外は明るい。
…となれば。
「焼きそば食うか」
「私もそう思った」
小学生の夏休み。
…から、中学生の時も暇だったら。
俺の家でかき氷を食べて、近所のおばさんがやっている定食屋でまかないの焼きそばを作ってもらって。
それから暗くなってから、花火をする。
まさか高校生になってもこんな生活すると思わなかったけど。
…楽しいから、いいか。