私立神無月学園―抗え自由を獲(え)るために―
しかし、その格好は童顔な顔つきにはまったく合わない胸元の開いたピンクの地に真っ白なフリルつき、ノースリーブのミニスカドレス。

裾には白いファーがこれまた豪勢につけられていた。頭には本人のクルクルなド派手のツインテールに負けず劣らずの真っ赤なリボンが結び目辺りにしっかりと存在感を現している。

足元は、夏場だろうとなんだろうと気にしませんわ!と言わんばかりの茶色のニーハイブーツ。学校でする格好か、それは。


「フフっまぁ雑魚にしては……ですけどねぇ!」


真っ白な長いグローブをつけた両腕を上へ振り上げると、指先からボボッと音を出しながら小さな赤い光が現れる。それは、瞬く間に巨大な炎の玉となり喉が焼けるような熱風が吹き荒れた。
少女の小さな体躯がふわりと浮かぶ。

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