命の授業。
義父は1回ずつ母と私を見てから話をはじめる。その目は涙で真っ赤になっていた。


『最初は小さなズレを感じたところからで。私を怒る時行き過ぎてたりすることや母との２人の時間が少なすぎてこれから先を見ることが出来なくなりました』

静かに話す内容を聞いて私の心臓は嫌な音をたてました。心が押しつぶされる様な感覚に陥り顔を上げることができませんでした。祖父は一瞬こっちを見た様でしたが私の様子を見てなにも言わず義父に話かけます。

『それは結婚する時に話たじゃないか。母には子供が居てそれでもいいのかと』


絞り出す様な声で義父は答えます。

『それは解ってました。それでも違いすぎてついて行けません。』

義父の中で答えはもう固まっていた様でした。しばらく話し合いをして別居という形を取ってもう１度考えて欲しいということでその場はおさまりました。
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