ホオズキ少女の嘘
<陸side>
別に、帰る約束してるわけじゃないけど。
いつまでたっても夏来がこないから、心配して部室に戻った。
「……か…さあ…も………なん…も…………お…」
部室からなにか聞こえる。夏来だろうか。
ガチャ
…!?
「なにしてんの…って、え?」
夏来がしゃがみこんで泣いていた。
…なんで?なにかあったのか…?
すると夏来は何かを決心したようにこちらを向いた。
「ね、ねえ…陸…っ!」
「…何?」
何だろう。なにか辛いことがあるなら、受け入れてあげよう。
さっきよりも大泣きしだした夏来。その口からでた言葉は、
「別れっ…よう……?」
「…何で…?」
別れる…なんで、夏来には他に誰かいるのか…?
「私と一緒じゃ…陸が幸せになれないの…」
なんだよ…それ。
「何で…俺は夏来といるだけで…」
「ダメなの!!私じゃ…だめなの!!!」
呆然と立ち尽くす俺の横で、
「――ごめんね。」
その一言を呟いて、夏来は部室を後にした。
しばらく聞こえる足音を聞きながら、しばらく呆然としていて…。
考えることを放棄して、俺は夏来を追いかけた。
――俺は、君を一番愛してるから、離したくないんだ。
…夕暮れの街の中、僕はずっと走り続けた。
夏来がいるかもしれない場所へ。
たった一つの可能性を信じて。
坂道をのぼり続け、夏来のことだけを考えて。
むしろ今はそれ以外考えることが出来ないと思う。
あの場所についた。そして、
…いた。今会いたくてしかたない人物。
でも、その口から出てきた言葉は、
「…本当は別れたくなかったのに。」
「大好きなんだよなあ…」
「本当はずっと傍にいたいんだけど…」
「いやだなあ…」
どういうこと…
俺はその真相を知りたいというよりも、
早くその体温に触れたくて、
「なんで………わっ」
泣き崩れた君を抱きしめていた。
別に、帰る約束してるわけじゃないけど。
いつまでたっても夏来がこないから、心配して部室に戻った。
「……か…さあ…も………なん…も…………お…」
部室からなにか聞こえる。夏来だろうか。
ガチャ
…!?
「なにしてんの…って、え?」
夏来がしゃがみこんで泣いていた。
…なんで?なにかあったのか…?
すると夏来は何かを決心したようにこちらを向いた。
「ね、ねえ…陸…っ!」
「…何?」
何だろう。なにか辛いことがあるなら、受け入れてあげよう。
さっきよりも大泣きしだした夏来。その口からでた言葉は、
「別れっ…よう……?」
「…何で…?」
別れる…なんで、夏来には他に誰かいるのか…?
「私と一緒じゃ…陸が幸せになれないの…」
なんだよ…それ。
「何で…俺は夏来といるだけで…」
「ダメなの!!私じゃ…だめなの!!!」
呆然と立ち尽くす俺の横で、
「――ごめんね。」
その一言を呟いて、夏来は部室を後にした。
しばらく聞こえる足音を聞きながら、しばらく呆然としていて…。
考えることを放棄して、俺は夏来を追いかけた。
――俺は、君を一番愛してるから、離したくないんだ。
…夕暮れの街の中、僕はずっと走り続けた。
夏来がいるかもしれない場所へ。
たった一つの可能性を信じて。
坂道をのぼり続け、夏来のことだけを考えて。
むしろ今はそれ以外考えることが出来ないと思う。
あの場所についた。そして、
…いた。今会いたくてしかたない人物。
でも、その口から出てきた言葉は、
「…本当は別れたくなかったのに。」
「大好きなんだよなあ…」
「本当はずっと傍にいたいんだけど…」
「いやだなあ…」
どういうこと…
俺はその真相を知りたいというよりも、
早くその体温に触れたくて、
「なんで………わっ」
泣き崩れた君を抱きしめていた。