東京女子、アイドルなう。
「心、やるの?アイドルなんて。」

男が去ったあとに、ジェラートを食べながら二人で話していた。

すると、心は嬉しそうに微笑んだ。

「うん!ちょっと心配だけど…これで人見知り克服できたらいいなと思って。多分お母さんは賛成してくれるし、歌うのとか好きだから…後、葵ちゃんと一緒にもし仕事が出来たら楽しいと思ったから!」

心…!まぁ、私も歌ったり踊ったりするの、嫌いじゃないし…。

いいかななんて思ってしまう私は、とことん心に弱いらしい。

「…今日はもう旅館戻らない?疲れたし、初日だから親にも連絡したいし。」

「そうだね。今日は帰ろうか。」

ジェラートを食べ終えて、立ち上がる。

今日はもうちょっとショッピングする予定だったけど、明日でいいかな。

       *        *

旅館に戻ると、私は迷わずベットにダイブ。

和洋室だから、畳の上にベットが置いてあるんだ。

まあ、テーブルは和風だけどね。

心も荷物を置いて、ベットに座る。

「ねぇ。ok貰えるかな。アイドルの話。」

「さぁ…うちは大丈夫そうだけど。…というかもう心ノリ気だね。」

「そ、そんなんじゃ…!」

心が慌てる。こういったひとつひとつのしぐさも可愛いから、きっと人気出るだろうなぁ。

「まぁ、心はきっと人気出るよね。可愛いし。」

「え、そ、そんなことないよ!私なんて…葵ちゃんは可愛いし、歌も上手いし…葵ちゃんのほうが人気出るよ。」

「いや、それはないと思うな~?でも、まぁ、二人で頑張ろう?」

「うん!」

結局は二人でやるんだし、2人で人気出なきゃ意味ないもんね。
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