あなたが私にキスをした。

「あ、ああああ、あのっ」

「すごく似合ってるね。よかった、その服にして」

「で、でもこれは、誰かにプレゼントするんじゃ・・・」

「そうだよ、俺は最初からトーコちゃんにプレゼントしたかったんだ」



そう言ってトーコちゃんの顔をのぞき込むと、トーコちゃんは耳まで真っ赤にしてうつむいてしまった。

そんな新鮮な反応も、かわいいと思ってしまう。

近くの公園のベンチに腰を下ろすとトーコちゃんも俺のとなりに座ってくれた。

少し短めのワンピースの裾が気になるらしく、一生懸命手で押さえているところもまた、いじらしい。



「そんなに必死に隠さなくたって見えないよ」

「ほ、本当ですか?」

「うん、まぁ見えてもパンチラくらいでしょ」

「!!!」

「ぷっ。嘘うそ、じょーだんだよ」



思った通りの、いや期待以上のリアクション。

でも、あんまり意地悪ばっかりして警戒されても嫌なので、俺は首に巻いていたストールを広げて彼女の膝にそっとかけた。



「これならいいでしょ」


「あ、ありがと・・・」

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