オレ様男子に愛されて。(下)
ひと通り話し終えると、
「はぁ?
なにそれ!許せないっ!」
「ゆう?」
「なんで、ゆなという彼女がいるのに、別の女とベタベタしてるわけ?!」
おぉぅ。
ゆう、あんたはいつも力強いね。
「ちょ、ほんとに許せなくなってきた!
こうなったら、律くんのクラスに殴り込みに行ってやるっ!」
ちょいちょい!
「ゆう、そこまではやりすぎ.....」
「ゆな!甘い!甘すぎる!
人生そんなに甘くない!
コーヒーも甘くない!」
「.....」
「ちょっと、しらけないでよー!」
いや、だってなんもおもしろくないし。
あと、ゆう、自分の苦手なコーヒーを出してくるところが間違ってるよ。
「あ、ははははー.....」
「え、無理やり笑ってるしぃ。」
あ、ごめんなさい。
「ところで、話戻すね。」
あ、戻されるんですね。
「私、その作戦にさんせーい!」
「どの?」
「いやだから、ゆなと蒿くんで浮気する的な?話のことだよっ!」
「あー、うん、ありがとう。」
「反応うっす!」
はい、ごめんなさい。
「私!
ゆなのこと、愛してるぜっ!」
「お、おう.....」
「用事あるので、ばぁーい!」
「あ、はい、ばいばい。」
「何かあったら言って!
私が律くんのクラスに殴り込m.....」
慌てて口を押さえる。
「ちょ、声でかいよ、ゆう!
言ってることなんか怖いし!」
「え、そうー?
ま、私の言うことにウソなんかないから!
いつでも言ってね。
じゃ、私はもう行くねぇー!」
そう言い残して、
ゆうは行ってしまった。
ゆうって.....
たまにイケメンだよね.....
そんなことを私は1人ポツンと思った。