オレ様男子に愛されて。(下)
次に来たのは.....
え、神崎?!
驚いたけど、来てくれてちょっと嬉しいなー.....
なんて思った私がバカだった。
すぐにそれは怒りに変わった。
それは.....
「ねぇ、律くぅん、
お化け屋敷、暗くて怖いよぉー。」
「俺がついてるから大丈夫。」
はい、女子連れ。
ふーん、へーん、ほーん。
私という彼女がいながら、
そーなんだー、へぇそうなんだー。
私の怒りは爆発しそうだ。
許さぬ!
神崎!私はあんたを許さない!
あんたを怖がらせてやるんだ!
そして、気合いを入れ直して、
ぬーん.....
ゆっくりと顔を出してみる。
「ぎやあああぁぁぁぁー!」
隣の女子は叫び声をあげると、そのまま走り去っていった。
あー、あれは出口まで行ったな。
神崎、置いていかれるとか.....
「ぶふっ.....」
「お前、なに笑ってんの?」
「え、だってさー.....ってえぇっ?!」
「なにびっくりしてんの?」
なぜ神崎がここに?!
えーと、神崎は女子に置いていかれた。
=まだ現在ここにいる。
あ、なるほどっ!
ってなるほどじゃなああぁぁぁーい!
「いや、なんで笑ったんだろー、
あは、あははははははー.....」
「.....」
「いや、なんて言うの?
おばけも笑顔が大事みたいな?」
「.....」
「な?」
「お前って、そういうキャラだっけ?」
はっ!
やっちまった.....
こうなったら.....
「えーと、じゃっ、ばいばい!」
とりあえず逃げるに限る!