オレ様男子に愛されて。(下)
がしっ。
「おい、待て。」
やばい、がっしり腕掴まれてる。
逃げられないじゃないの!
「えーっと、その手を離していただけると、とても嬉しいのですが?」
「え、嫌だけど?」
なんだとこらあああぁぁぁぁー!
「嫌じゃなくて、1回離そうか。」
「は?だから普通に嫌だって笑」
今、ケンカ中だよ?
分かってんの?
なのに、言う言葉に笑とか入れちゃうわけ?
それってどーなのよ。
「いや、だーかーらー!」
バサっ。
ベッドを囲むように付いているカーテンを引いて、あいつは私と自分を隠した。
「ちょ、何してんの?!」
チュッ。
は?
いや、どのタイミングでキスしてんの?
だからケンカ中だって言ってんじゃ.....
「ないのっ!」
とりあえず神崎から離れる。
「は?」
「ケンカ中に何してくれてるわけ?」
「ケンカ中とは?」
神崎が意味不明みたいな顔をする。
はあああぁぁぁぁー?
なに?
ケンカだと思ってたのは私だけ?!
「だから、神崎が他の女子とベタベタするから、私はっ!」
「へぇー?
なに?嫉妬してんの?」
誰が嫉妬するかコノヤロー!
「ふっ、勝ったな。」
何がー?!
何が勝ったんですかねー?!
またいつものしたり顔だ。