オレ様男子に愛されて。(下)
「なーなー、由奈ー。
昼ごはん一緒に食おー。」
いつも、神崎は昼休みになると、私のクラスにやってくる。
昼ごはんを一緒に食べるために。
「由奈ー、食おうよ。」
「え、なんで?」
「だってー、「ねぇねぇ、律くぅーん、佐々木さん、一緒に食べてくれないんなら、私らと一緒に食べよ?」
私は、付き合うことになった時.....
「1つ、お願いがあるの。」
「なに?」
「私達が付き合ってるってこと、みんなには言わないでくれる?」
「なんで?」
「それは.....恥ずかしいから。」
「しゃーないなー、いいけど。」
と、言ってあった。
だから、神崎に言い寄る女子が減るわけでもなく.....
今に至るわけです、はい。
「由奈、一緒に食べねーの?」
「いいよ、神崎がその子達と食べたいなら、そうして。」
「俺は、由奈と食べたい。」
「勝手にすれば?」
まただ.....
本当は神崎と一緒に食べたい、けど.....
正直に食べたいって言えない。
「分かった。」
そう言うと、神崎は私の隣に座った。
「佐々木さん、ずるぅーい。」
「神崎一緒に食べよぉーよー。」
「いや、俺は由奈と食べたい。」
「つまんないのー。」
そう言って、私を軽く睨みながら、
女子達は戻っていった。