オレ様男子に愛されて。(下)
作戦開始!
私はその日から、
「こーうーくんっ!
お昼ごはん一緒に食べよ♡」
と、蒿くんにベッタリになった。
「いいよ。」
でも、よくよく考えたら、
蒿くんって、顔かわいいから、結構モテるんだよね.....
だから、ちょっと周りの女子の視線が痛かったりする.....
そんなに気にはしてないけど。
「その蒿くんの卵焼きおいしそう。」
「由奈ちゃんも、いる?」
「いや、悪いし、いいよ。」
「そんなこと言わずに。
はい!あーん。」
かあああぁぁぁぁー!
いくら彼氏と彼女でも、そこまではやりすぎだよ蒿くんっ!
しかも、付き合ってるのウソだし!
「由奈ちゃん、食べないの?」
もう!
こうなったら!
「食べます!」
ぱくっ!
勢いよく卵焼きを食べる。
「おいしいっ!」
だしの旨みが卵焼きにしみこんで.....
おいしい!
「ほんと?」
「うんっ!」
「じゃあ、由奈ちゃんのも食べたい。」
「へ?」
「由奈ちゃんちの卵焼き。」
「うん、いいよ!」
「やったぁー!」
「はい、蒿くん、あーん。」
ちょっとやり返してみる。
ぱく。
ちょっと蒿くんの顔、赤い。
照れてる蒿くん貴重かも!
「おいしっ、ごほっげほっ。」
突然蒿くんが咳き込みだした。
「蒿くん?!大丈夫?!」
「うん、大丈夫だよ。ごめん。」
とりあえず落ち着いた蒿くんがそう言った。
「あ、早く食べないとっ!」
「ほんとだ!」
時間やばっ!
慌てて2人でごはんを食べる。