思い出の中の君
しばらくして着いたのが、
_____保健室?
私をソファに降ろした
運んでくれた彼は息を切らしている。
そりゃ、こんな大きい建物だもの
保健室も遠いよ…
でも、なんで走ったのかな?
「なんで走ったの?」
そう聞くと、彼は、少し照れた顔で
「…パン、ツ周りに見られたら嫌じゃね?」
と真っ赤な顔で言われて、私は驚いた。
「え…///っと、すいません。とゆうかありがとう。気を使ってくれて」
何だか理由がとても恥ずかしくて俯いてしまった
「足、見せて。」
恥ずかしくて、何も動かないでいると
彼は私の足を持ち、ローファーを脱がせた
あ、そいえばローファーのまま入ってきちゃったんだった。
え、ちょっとまって、あたしこの人に手当されるの!?
「保健の先生、は居ないの?」
と聞くと
「入学式始まるから居ないんじゃね?」
あ、そうか…
「あっ!入学式始まっちゃう!!どうしよう!?」
とは慌てふためくと
「この足じゃ出れねーって。今から行くと逆に注目浴びるぞ?」
と、彼は私の靴下を脱がせた
足を見ると真っ赤に腫れていた
「あーぁ、これは明日かなり青くなるな、」
と呟いた。
「とりあえず湿布貼って包帯巻いとくから」
丁寧に包帯を巻く
この人、手綺麗だなぁ...
と見つめていると
「おい、芽..お前何組?」
「あ、そういえば菜埜巴が見てくるっていってたから私わからないままだ!」
「じゃあ、見てくるからここで待ってろ、」
「う、うん、ありがとう…」
と彼が立ち上がった瞬間
_____ガラガラガラッッ!!!
勢いよく保健室のドアが開いた
「芽亜!どうしたの!式に出ないで!って、どうしたのその足」
菜埜巴が駆けつけてきた
「いや、ちょっと捻っちゃって。」
心配そうな顔で見てくる菜埜巴
「さっきのぶつかった男子のせいね...大丈夫?立てる?肩貸してあげる。」
菜埜巴が肩を組んでくれたお掛けですこし歩けるようになった。
あ、パーマ髮さんにお礼言わないと!!
「あの!助けてくれてありがとう!私、森崎芽亜です!ここまで運んでくれて、手当までしてもらって本当に申し訳ないです…」
と謝ると、
「藤宮皐月(ふじみや さつき)。またな、芽亜」
いきなり名前を呼ばれてびっくりした。
家族以外の人に芽亜って呼ばれたの初めてかも。
………初めて?
なんだか違和感を感じた。
「じゃあね!藤宮くん!またね!」
藤宮皐月…くんか、
また会えたらいいな。
何故だかそう感じた。
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この時私は助けてくれた藤宮くんがただただ親切な人だとしか思って居なかった__________