オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
そんな風にオンナを否定し続けて10年と少し。
本日……大安吉日。
俺の目の前には
なんと……赤飯が炊かれていたっ!!!
「姫ちゃんもオンナの子になったのね♪」
嬉しそうにくるくる回る母親。
なんとなく意味が分かるのかちょっと照れたようにする父親と優弥&優希。
ありえねーーー!!
俺は……本当にオンナになってしまったのか。
そういや最近胸も張ってる気がしないでもない。
イヤだ。
イヤだってば!!
オトコとして歩んで行くハズなのに。
それなのに?
俺のオンナらしい所と言えば1つだけ。
和樹を好きだという気持ち。
だからといって夢見て恋する乙女なんかじゃねーし……。
俺の体、一体どうなっちゃってるんだ??
その日の赤飯は……やけに豆が苦く感じた。
ま……単純に豆嫌いなだけなんだけどな。