オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
「初めまして!」
日本人なんだろうけど口髭を生やし銀髪のよく似合う紳士が握手を求めてきた。
さすがに俺だけじゃなくみんな緊張したのか無言だ。まだ春休みらしく生徒はいないんだとか……残念。
「ささ、そんな固くならずに学校を案内しましょう」
おいおい……校長自ら案内だなんて、普通緊張するっての!!
きれいな中庭には噴水もあるし、作りもオシャレな学校だが黒板に日直の文字が記されてるのをみると変わんないなって思う。
「質問があればなんでも聞いて下さいね」
「あの……」
優しく問いかけられ、俺が気になっていた事を聞こうとしたその時!?
「お弁当は持たせなきゃダメですかっ??」
「ははは、面白いお母さんだねぇ」
そうなんです。面白いってか軽く飛んでるので……もういいや、俺なんて。
とりあえず校長が見た目より怖くなくて良かったにしよう。
「小学校は給食だったでしょ?アタシ朝弱いからお弁当作れるか自信無くって」
マリーさんも確かに大変だもん、分かるわ~と話を合わせた。そう言いつつもきっとマリーさんの事だから完璧にこなすんだろうけど。
「じゃあ先に案内しましょうか?たいした設備じゃないですけど一応学校内にカフェがあるんですよ~」
嘘???
すげー!!!
カフェ、の言葉に全員の目が輝いたのは言うまでも無い。