オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
後に付いて歩くとなにやら声をかけられる。
「アズっ!」
「あ、いたいた。ピエちゃん!!!」
はい??
ぴえちゃん??
謎の人物はどう見てもフランス人。年は……俺らよりちょっと上か?
「こないだ話した姫奈。可愛いやろ~」
どーもっ、と握手を求められた。まだそういう習慣に慣れない俺は慌てて手を差し出す。
「こっちうちの学校の3年生でピエちゃん……っやないピエール。ハーフで日本育ちやからフランス語レベルはうちと一緒ぐらいやねん。だから普通に日本語でしゃべったってな」
にこにこと笑う度に金髪が揺れる。瞳が濃い目のブラウンな所がハーフを物語っているもののそれ以外は完璧にフランス人男子。
でも日本語なのだと……了解。なんだかアズにすげーぴったりな友達かも。
そのまま並んでカフェのカウンターに座った瞬間。
ピエちゃんがブツを取り出した!!!!!