オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?



「ただいま~」



「姫ちゃん遅かったね~あれ?お友達?」



「そう、同じクラスのあずみ」



いくらあの後コーヒーをがぶ飲みしたとはいえ、万が一タバコ臭がバレたらどうしよう!?なんて……姫奈な俺はついつい息を吐かないようそっけない返事になってしまう。



いや、俺が優弥だったら気にしねーけどさ。別に法にも触れてないんだし。でも夢奈さんは姫奈が大事。



そんなん痛いぐらい分かってるから、俺は嘘をつく。



もちろんアズには親には秘密で、と口止め済みだ。



まぁ……そんな心配もないようだが。



今日はメイド喫茶か?と突っ込みたくなるような格好で普通に登場した夢奈さんにアズは口をぽかんと開けているんだから。



「あずみちゃんね♪姫ちゃんと仲良くしてねー」



そう言うと



「オンビン様の新作……オンビン様の新作……」



と呪いのように呟きながらリビングへ去っていった。



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