オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?


じーっと俺の顔を見つめる先生。



「キレイな顔、なのに時々ここに皺が寄るのね?」



眉間の皺。確かに「俺」の時に考え事をしてると寄ってるかもしれないな。姫奈の時は気をつけていた筈なんだけど。



「ここで聞いた事は誰にも言わない。だから話してみない?」



レア先生は「何を」とは言わない。もちろん確信はないんだろう。



だからって、そう言われても。



実はオトコだ、とでも言えってのか??言って何かが変わる??



つーか誰も信じねーだろ?



俺は黙るしかなかった。



「言えない?じゃあ気が付いたこと言ってもいいかな?」



「どうぞ?」



「姫奈は無理してその天使みたいな自分を演じてはいない??」




!!!!!!!



おいおい。初対面だぜ?なんでわかるんだ??



レア先生は変わらずにこにこと笑っている。どんな俺でも受け入れてくれそうな笑顔で……。



「たぶん、コレは想像だけどきっとご両親の前でも隠してる、違う??」



見事に言い当てられすぎて……うっかり気が緩んでしまう。



言ってもいいのか?俺の悩み。俺の想い。



誰にも言った事ない気持ち、話してもいいのか??



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