オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?



「たぶん……楽器の準備とかだよ。あとチケット配ったりとか?」



「楽しそうね♪」



夢奈さんの方がいっつも楽しそうですけどね??



心で突っ込みを入れていると



「そうそう、和樹君来てくれるらしいの!!」



「何それ?どーゆー事??」



唐突な和樹という言葉に胸が痛む。



そんな俺には気付かないのか夢菜さんは満面の笑みで



「うん、和樹君のお母さんとメールしてるから話しといたのー」



って言うの止めてくれませんか???



メール出来るのかよっ!!!



今まで必死で文通してた俺達って一体……。



「なんだ。お手紙の方が好きなんだと思ってたわ♪」



んな訳ねーだろーが。



俺、超面倒臭がりだってのに……。



今頃俺の帰国時間を知った和樹も同じ事思ってるに違いねー!!



「ママ?アタシもメール出来るようにしてくれる??」



「OK!ダーリンに頼んでおくね」



来た時よりもずいぶん早く感じるのは心が躍ってるからかもしれねーな。



ちょっと仮眠をとって……目が覚めた時にはもう予定時刻だった。



この飛行機を降りたら、和樹がいるんだ。



ドキドキが止まらなくて……ヤバイ!!死ぬかも!!!



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