オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?

「な゛あ゛、ア゛ズ!!」



「樹……その声……」



って一大事に笑うんじゃねーよ!!!



先輩達の魔のテクにより……アニメ声に戻んねーんですけど!!!



「ゴメンゴメン、あ、のど飴あるよ?」



「ざんぎゅーー」



オトコの声になれるのは嬉しいけどこれじゃ家帰れねーから!!



「どうや?ちょっと戻ってきたで??」



「あーーーーー。だな?」



ったく。



「そういや、話って何だった??」



「あ、そやったな」



急に黙り込むアズ。



近くの公園のベンチにアズを座らせて飲み物を調達。



「ほいっ」



「ありがとな」



たぶん……分かってるとは思うんやけど。



並んだまま、前置きのあとまた長い溜め息をつく。



「どうした??」



「うちもおかんもな?パリでは暮らしていかれへん」



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