オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
「これ使え!」
優弥が鉛筆跡にあったかいおしぼりを当ててくれる。
「ありがと」
「おねーちゃんクマすごいよ??」
あーもうっ!そんなんわかってるし。
みんなして……心配性なんだから。
「もう大丈夫だよ♪あ、今日もマネージャーしてくるから遅くなるね」
「無理しちゃダメよ」
きちんと学校で寝るから大丈夫です……。
「じゃ、行ってきます!!」
黒のローファーを履いてドアに手をかけた瞬間だった。
「姫!言い忘れてたけど……」
「なぁに?パパ」
「夏に日本に帰るから!」
はい?
何ですと???
「良かったね、姫ちゃん。出張は終わりだって♪」
おいおい……マジかよ。