オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?



そう……困ったことに俺は信じていた。



2つ上の兄貴「優弥」や3コ下の「優希」より発育が遅いだけなんだと。



一向に変化を見せない自分の下半身を眺めながら……。



早くオトコになる日が来ないかと待ちわびていたんだ。




バカだろ?って???


いや、マジで真剣に!!!




幼稚園の頃だっておままごとをして遊ぶオンナの友達は完全無視。



オンナなんか興味ねーし。



ままごとするぐらいだったら家でじゃがいもの皮でも剥いてやるっての。



ちなみにうちの母親はピーラー恐怖症……なんだとか。包丁はヨユーなのに何故?



そんな俺は当然!男の子と戦隊ヒーローごっこをして遊ぶ!!!



リーダーはレッド。



人気者の和樹の役。



俺は……一応戦わせてはもらえるもののピンク役で



「危ない!!!姫奈ピンク!下がって!!」



そんなレッドの言葉にうんうんと頷くイエローとブルー。



どうやらピンクは強くてはいけないらしい。いっつも何故か守られてしまう。



俺だって……最前で戦いたいのにな。



つまんねー。



そしてオトコ達へ小さな嫉妬心?が芽生えちゃってたりして。




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