オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
結局……俺も和樹と離れたくなかった訳で……お化け屋敷を後にしたのは30分後だった。
「姫奈達!!遅すぎるっ!!!」
香織が怒るのも無理はない。
「ゴメンっ!!お腹空いたよね?ご飯にしよ」
「今日は俺と智也がオゴるし!」
「オゴリ??」
その言葉に香織の機嫌はあっさり良くなっていった。ホント単純で可愛いオンナだよ、香織は。
そうなんだよ。香織を見てると可愛いとか思うんだけどな。
その思考はやっぱり同性相手のものであって恋愛とは違う。
「香織パスタが食べたい!!」
それに従って園内のフードコートに陣取る。
俺達みたいな小学生でも手頃な値段。ここならいくら食べてもしれてるだろう。
そう思った俺は香織の食欲を見くびっていたようで……。