オトコなのにオンナ……なのにオトコ!?
無力な自分がもどかしい。
俺が本当にオトコで、もっと大人だったら和樹を食わしてやれるのに。
俺には、オトコに食わしてもらって生きるオンナらしいビジョンはやっぱり想像できなかった。
いっそ男前な顔に生まれてたら……そう思った事もなくはない。
でも、男前だったとして俺があんなスポーツ万能な爽やかな和樹に迫る!?
キモイの一言で終わるに違いねぇ。
オトコに生まれようが女に生まれようが俺の人生はマトモにならないって事だろう。
いつものように考え事をしていたら、あっという間に和樹の家に着いていた。