四色恋模様




『せい!負けるな!!』





あの日から俺は変わったんだ。




小学生の時、所属してたミニバスのチームで1番弱かった俺をキャプテンにする位成長させてくれた言葉。





負けるな。たったそれだけだけど、なながそう言ってくれたから俺は強くなれた。



だから中学でも続けたのにー





ギュッとシーツを握りしめた。



ななの気持ちは全部結人に持ってかれる。



俺は幼馴染から昇進できない。



結人とは何が違う?結人のどこがそんなに好きなんだ?




結人が羨ましい…。




あぁ、これが嫉妬か…。




冷静にそんな事を頭で考える。



俺も小さいな…。



「ハハ…」




こんなんだから、ななは振り向いてくれないのか?



思わず苦笑してしまう。



もう諦めた方がいい?
長い長い片思いはもう叶わない?




もし、こんな事ななに言ったら


「諦めるな!!」



って言われるんだろうな…。




目をつぶってななの顔を思い浮かべる。



笑ったり怒ったり泣いたり…沢山の顔を見てきたけど、どれも大げさで分かりやすい顔ばっかり。




無表情が多い俺でもそれにつられてしまうくらい人に影響を与えるなな。




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