四色恋模様
だからこれ以上はもうよそう。
私はもうとっくに準備できてた。
けど、まだ希望を持ちたくて変わらない事実を受け入れる事をただ先延ばしにして避けていた。
今日は私の決戦日。
これでもう自由になれるでしょ?
私はペンを走らせる事を止めて日記を閉じた。
「う〜ん、いい天気だなぁ」
8月のカラッとした天気を窓越しに見る。
今日はせい君とお祭りに行く約束をしている。
「浴衣浴衣〜!」
トトトト、と自分の部屋にあるクローゼットの前に駆け寄って白を基調としたピンクの花があしらわれている浴衣を取り出す。
今日は私の決戦日!
自然と口元が緩むのが分かった。