四色恋模様
「え…う、そ」
「嘘じゃない!私もせいが好きなの。付き合ってほしいの!」
恥ずかしくて顔が真っ赤になる。
信じられない、と今でも私を疑った目で見ているせい。
「本当に…?」
「本当に」
私の言う事をやっと信じてくれたのか
せいの顔は、あの無邪気に笑う子どもみたいな表情になって
私に向日葵のような笑顔を向けてくれた。
「嬉しい。なな、なな…」
ギュッと抱きしめてきて何度も名前を呼ぶせい。
「うん、うん」
私も嬉しくて嬉しくてずっと返事をしていた。
あぁ、私本当に幸せだ。
大好きな幼馴染がいる。切っても切れない縁がある。
四人の関係は少しずつ変わっていたかもしれないけど、それでも根っこの部分はなにも変わってないもの。
舞花から言われた言葉をずっと心に置いておくから。
せいは任せてね。
おわり