四色恋模様
恋色
6月
体育祭の時期
「今日は体育祭の種目決めをします。女子は廊下側、男子は窓側に集まって下さい」
体育祭実行委員となった桃が前に出て仕切っている。
ザワザワと騒がしくなった教室。
私も舞花と一緒に廊下側に溜まり始めた女子の塊へ向かった。
「ええっと、まず学年混合リレーに出る人を決めたいんだけど〜」
桃がなにやら紙を見てそう言った。
「あ、なな!あんたクラスで1番速いじゃん」
「えっ?!あり得ない!」
桃が意外そうに私を見たり紙を見たりしている。
クラスで1番速いって流石にあり得ない!
「ええ?だってクラスのタイムが書かれた紙はあんたが1番になってるもん」
「あり得ない!だってリレーの選手なんて一度もやったことないんだよ?!」
高校1年生で急にどうした?!わたし!!