四色恋模様




「せいってクールなキャラ絶対作ってるよね」


こそっと結人に耳打ちすると、ハハと苦笑した。



「作ってる…っていうか、幼馴染には気を使わなくて良いってことだよ」


「それってやっぱり作ってるんじゃん」



せいってそんな人見知りしてたっけ?

確かにすぐ仲良くなったりとかはしない人だけど…。




「まぁ、いいじゃん別に。ほらご飯食べに行くぞ」


結人は私の背中を押して昼食をとれる場所に向かった。




この高校には憩いの場という休憩、昼食がとれる場所がある。

あの付き合う日から私と結人はここでお昼を食べることにしたのだ。



「それにしても、もう6月だよ?いつまでこれやってればいいの?」


いくら時間がたっても付き合わない2人にそろそろイライラしてくる。


ここはせいが動くべきでしょ!!



「まぁ…告白なんてした事もないせいだからな。中々難しいんじゃないの?」



結人はお弁当を食べながらしれっとそう言った。


まぁ、そうかもだけど…。

あまりにも何もなさすぎな気が…。






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