四色恋模様
「じゃ、またな」
お昼を食べ終わって、そろそろ5時間目の鐘が鳴りそうだったので私は結人と分かれた。
あ〜ここまで恋人っぽいことしてるのに、肝心の2人はなんの進展もないし。
本当にやってて意味あるのかなー?
はぁ、とため息を一つついて私は教室に戻った。
ふとせいの席を見ると、せいは友達と話していて
桃の席に視線を移すと、桃はスマホをいじっていた。
モヤモヤと心の中はまだ複雑で、桃に聞けば解決するんだけど…なぜか聞く勇気が出ない。
舞花のためにこんなに悩んでいるんだよね?
心が痛むのも舞花を思っているから。
ギュッと拳を握りしめて私は桃へ近づいた。
桃のため!桃のため!!
「ねぇ、桃?」
声をかけると、桃はスマホから顔を上げてこっちを見上げた。
「ん?なに?」
な、なんて聞けばいいんだろう…。
「えっと〜、その〜」
視線を彷徨わせながらどんな風に聞けばいいか考える。
「なによ、早く言ってよ」
桃は不審なものを見るかのように怪訝そうな目で私を見た。
これはらもうちゃっちゃと言った方がいい!!
「桃、せいと一緒に何してたの?」