四色恋模様




意地悪が良い、なんて可笑しい願いだけど舞花は本当にそう思ってるんだろうな。



「面倒くさい人たち」



幼馴染のいない私には到底分からない事だけど。









まさかあれから、もう一人の幼馴染とななが付き合うなんて予想はしてなかった。



星太君はななのことを異性として好きなのかは分からないけど、本当に良かったのかな…?



「おはよう、桃ちゃん」


「あ、おはよう舞花」



1番におはようと言ってくれたななは彼氏と登校するようになって舞花が最初に挨拶してくれるようになった。


それはどうでもいいけど…舞花と一緒に登校して来る星太君をちらっと見る。


何を考えてるのか、感じているのかよく分からない。



無表情のまま席につく。


「おはよう!桃」



「おはようなな」


それからは、舞花達の10分くらい後にななは登校してくるようになった。


ギリギリの時間帯なんだよね…いつも。



「おはようー舞花ー」


それからは星太君への挨拶は聞こえなくなった。



ななを見ると星太君の方を見つめている。


その表情は、女の子としてか幼馴染としてか…どこか悲しそうだ。



ああ!幼馴染って分からない!




私は毎朝毎朝ヤキモキしていた。


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