四色恋模様
あー、ご飯食べ終わったけどなんか物足りないな。
私は席を立ってお財布を持ち購買に行くことにした。
「あ」
「お」
購買に行くと、そこには星太君がいて私に気付いたみたいだ。
もう昼休みも終わりに近いので購買には星太君と私しかいない。
「ななは見つかった?」
私はパンを物色しながらそれとなく聞いてみた。
「ああ、いたよ」
星太君とは初めて話すんだけど…やっぱり見ているのと話すのでは大分印象が違う。
いや、ななに向ける顔を見ていたからかな?
クールさがより分かる。
「星太君も大変だね。ななはそういうのにうといから」
それとなく探りを入れるように聞いて見る。
私の言葉…どうとらえる?
「ん?どういうこと?」
星太君は無表情のままそう言った。
かわしたな…。
「べつに?まぁ星太君は舞花とお似合いだから丁度いいのかもね」
メロンパンを手にとって私はお会計する。
「吉野、お前何が言いたいんだ?」
星太君は少し顔を険しくして首をかしげた。
あ、やっとまともに表情がみれた。
「つまり、星太君はそれでいいの?って事よ。君は流れに任せて舞花を選ぶの?」
じっと星太君の目を見つめてそう問いかける。
私の言いたいことが分からないわけじゃないだろう。