四色恋模様
「ん?なに?」
「…あ、いや。やっぱなんでもねーわ」
ガクッと思わずブランコから滑りそうになった。
「なに?!気になるから言ってよ!」
「いや…なんでもない。ただ」
結人はちょっと顔を曇らせた。
「あいつらは…ずっとあのままなんじゃないかって思っただけ」
ボソッとそう言うとすぐにこっちを向いてニカっと笑った。
「だから俺たちがちゃんと付き合うように仕向けないとな!ってこと!」
「あ、ああ、そういうことね!そうだね」
いきなり笑うもんだからそのテンションにすぐについていけなかった。
結人も私と同じ事思っているのかな。
私とのこの関係はいつまで続ければいいのか?
「それだけ!帰ろうぜ!」
「は?本当にそれだけ?なんでここまで来たのよ!」
ブランコからトン、と着地し結人は歩き出した。
私も急いでカバンを持ち追いかける。
「ねぇ…結人。聞いてもいい?」
「ん?なに?」
結人は首を傾げてこっちを見てきた。
トクン、トクン…
もし結人ならどうするだろう?
私ともし同じ事になったらどうするだろう?
ずっと考えていたの。