狐と嫁と溺愛と
過去の女のこと⁉︎



「面食いなんだね、大河さん…」

「遊鬼が勝手にそう思ってるだけだ。こいつの話はまともに聞くなよ?」

「なんで…?」

「バカだから」



そんなこと友達に言っていいの⁉︎



鬼さん怒ったら喧嘩にならないの⁉︎



「がははっ‼︎確かにバカだ‼︎」

「椿が気の毒だよ、お前みたいなバカ亭主を旦那に持って」

「俺の代わりに椿がしっかりしてるからいいんだ。で、今日の夜は飲み明かしてもいいんだろ?」

「風呂を貸し切ってくれ。時間外でいい。そしたら、付き合ってやる」

「夜11時過ぎたらいいぞ。好きな方に好きなだけ入ってくれ」

「話がわかるな、遊鬼」



大河さんと目が合った。



もしかしてあたしのために…?



「で、どうなの?神の力ってのは」

「体内に入ると、一瞬ぶっ飛んで、最高に気持ちいい」

「マジかよ‼︎俺にも喰わせろ」

「俺を殺してから言うんだな」

「独り占め、ズルい‼︎」

「椿に言いつけるぞ」

「ごめんなさい…」



気持ちいいんだ、大河さん…。



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