狐と嫁と溺愛と
しばらくしてからご飯の時間。



あんなに飲んでたのに、大河さんも鬼さんも、椿さんだって元気いっぱい。



「やっぱり朝は和食だ」

「二日酔いとか、平気なの?」

「そんなもんになんねぇよ。酒なんて水と同じ」

「そっか」



美味しい朝ごはんを食べたら、荷物をまとめる。



また来たいな、ここに。



「またね、ナナさん」

「はいっ‼︎また来ます‼︎」

「次は私が行こうかしら?旅館、バカにお願いして」

「待ってます‼︎」



椿さんが大好きになった。



絶対また来よう。



名残惜しくふたりと別れ、車に乗り込んだ。



「どこに行くの?」

「帰るか」

「うん」

「体、変なとこねぇ?」

「あっ、すごく軽いかも。これ外しても平気かな?」

「多分な。覚醒は終わったはずだから」



もうあの熱に苦しめられることはないみたいで、ホッと一安心。



あたしの体はいつも通りになったみたい。



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