狐と嫁と溺愛と
そのまま家に帰り、旅で疲れた体をソファーに預ける。



「ケーキ食うか?」

「ん〜、いらない」

「誕生日パーティーしねぇと」

「疲れたからいいよ。大河さんも明日から仕事でしょ?」

「そうだった。クソ忙しいんだろうな、多分…」



一緒にソファーに座り、とりあえず沈黙。



ずっと運転してくれてたんだもん。



大河さんも疲れてるよね、きっと。



「イチャつく」

「へっ⁉︎わっ‼︎」



急にグイッと引っ張られた腕。



大河さんの上に、盛大にダイブしてしまった。



「シキがカワイイって言ってた…」

「そんなの社交辞令…」

「そんなわけない。カワイイもん、ナナ」

「恥ずかしいから言わないで…」



大河さんにそんなこと言われると、身体中が熱くなる。



好き…。



「これ、誕生日プレゼント」

「えっ?」

「お前、何欲しいのかわかんねぇし…。俺が勝手に選んだけど…」

「カワイイ‼︎ありがとう‼︎」



ショッピングモールで見てた服‼︎



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