狐と嫁と溺愛と
今日までお休みじゃなかったの⁉︎



「タマキ様とケンカした」

「えっ、マジで?なんで?」

「だって、僕のことカワイイって言うんだ。僕は男の子なのに、僕を見るたびにカワイイって…」

「それで怒ったのか」

「大河様の方が好き‼︎」



プクッと膨れる金次くん。



いや、どっから見てもカワイイんだけど…。



秋銀ちゃんもカワイイし…。



「男の子だもんな、金次は。お前はカッコいいよ」

「金が帰るって言うから、銀も帰ってきたの」

「そうか、楽しくなかったか?」

「楽しかった‼︎桜がね、街にいっぱい‼︎大河様と見たかったな」

「次の年に行こうか」



大河さんが本当に可愛がってるふたり。



ふたりも、大河さんを慕ってるのがわかる。



「ナナ様、もういいの?」

「ん?」

「近付いても、変にならない?」

「大丈夫…かなぁ?」



笑顔で頷いてくれた大河さんを見て、初めて秋銀ちゃんに手を伸ばした。



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