狐と嫁と溺愛と
どれほど寝てたのかわからない時、目を開けたら大河さんのキレイな横顔が見えた。



仕事、終わったって…。



パソコンに向かってますけど?



「大河さん…?」

「あっ、起きたか。悪かった、喰いすぎたみてぇだ」

「元気になったの…?」

「おぅ、助かった」




あたし、役に立った?



そうだったら嬉しいな…。



「お仕事中?」

「ん、追加で一件な。でも終わる。ナナのおかげで、寝なくたって平気だし」



あぶない薬みたいな言い方しないでよぉ〜‼︎



大河さんって、本当に仕事人間…。



「あれ…?体が動かない…」

「だから言っただろ、喰いすぎたって」

「でも、大河さん人間の姿…」



喰べすぎたら妖の姿になって、戻れなくなっちゃうんじゃないの?



あたしの体、動かないんですけど。



「力はコントロールしてる。やっと慣れたっつーか、ナナの力が俺の体に馴染んだからな」



自分ばっかり⁉︎


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