狐と嫁と溺愛と
春乃とおしゃべりをしてたら、あっと言う間についてしまった大河さんのホテル。



初めて見たけど、すごく大きい…。



ここを作った人が、あたしの旦那様なんて、全く実感ないんですけど…。



「お待ちしておりました」

「あっ、千尋さん‼︎お久しぶりです」

「社長から、今日は奥様のそばにいるように言われたんで」

「そうなんですか‼︎よろしくお願いします」



久しぶりに会った、大河さんの秘書で、高島さんの想い人である千尋さん。



今日もイケメンなのに笑わない。



「あっ、友人の春乃です」

「春乃様ですね。初めまして、社長の秘書をしている柴田と申します」



春乃に挨拶してくれた千尋さんが、ホテルの中を少しだけ案内してくれた。



凄すぎて、これが大河さんの仕事っていう実感がないよ…。



「千尋さん、大河さんはどこに…」

「まだ到着してないようですね。美容室に寄ってから来るとのことだったので」



び、美容室に⁉︎




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