狐と嫁と溺愛と
なんだかパニック‼︎



「アレはモテますよね⁉︎」

「えっと…はい、正直モテますね…」

「なんであたしなんですか⁉︎」

「旦那様がお選びになられたからですよ。さぁ、デートの準備をいたしましょう‼︎」



なんだかはぐらかされたような気もしたけど、今から人生で初めてのデート。



ソワソワしながら部屋に向かい、ウォークインクローゼットの中に入ってバッグを選んでる。



ブランドバッグしかない…。



あたしには合わないような気がして、持ってきた荷物の中から、小さなショルダーバッグを取り出した。



財布にはお金は本当に少ししか入ってない。



「ナナ様、これはお化粧を直す時にお使いくださいね」



やってきた高島さんから受け取った小さなポーチ。



最低限の化粧品が入ってるんだって。



「バッグに入らない…」

「ならば旦那様の車に置いておきますね。デート、楽しんできてください」



い、行って来ます…。



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