狐と嫁と溺愛と
久しぶりだもん…。



寂しかった。



妖の世界でも基本お留守番してたし、こっちに帰ってきてからも顔なんて合わせてないし。



「カワイイね、ナナ。ピンクのドレスが似合ってる」



久しぶりだし、大河さんの緩いパーマとか、似合いすぎててカッコいいし…。



触りたい…。



「た、大河さんこそ…髪型変えたね…?」

「長すぎるから切れって、千尋命令でね。髪切る時間も与えられないから延びたのに」

「それは社長が全て自分でおやりになろうとするからです。もっと部下に仕事を回して効率よくやれば、時間は作れますよ」

「生意気な犬が吠えてる〜」

「要領の悪い社長が秘書に文句を言ってる〜」

「ムカつく、千尋のくせに‼︎」



思ってたよりも元気そうな大河さんに、少しだけ安心。



千尋さんと、本当に仲良しだな…。



「今日のパーティーはそんなに堅苦しくないから。まぁ、一応妻って立場で来てもらってるわけだから、ナナには挨拶回りの時にそばに居てもらうけど」



へっ⁉︎



< 260 / 582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop