狐と嫁と溺愛と
夜景がありえないほどキレイだ…。



「ここからうちは見えるかな⁉︎」

「ん〜、無理だろ。反対方向だし」

「そっか…」

「メシは?」

「食べる‼︎」



たくさんの料理の数々。



さっきちょっとだけ食べたヤツもあるけど、違うのが食べたい。



名前のわからないキレイな料理を食べて、大河さんはひたすら飲んでいて。



「なぁ…」

「ん?」

「お前の友達のことなんだけど」

「春乃?いい子なんだよ。裏表がなくて」

「そうか…」

「なに?なんか…気になることでも…?」

「はっきり言うと、妖の血が混ざってる」

「えっ…?」



春乃は人間だよ?



まぁ、美人すぎるくらい美人ではあるけど、大河さんに会ったって、なにも言ってなかったし…。



「猫だろ、春乃ちゃん」

「なに、それ…。春乃はなにも言ってないよ…?」

「血は薄いと思うし、もしかしたら本人も知らないかもしれない。でも、あの子は妖だ」

「そんなっ‼︎ウソでしょ…?」



大河さんがそんなウソをつくわけがない。


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