狐と嫁と溺愛と
なにも言葉がない。



着ていた部屋着のTシャツをガバッと脱がされ、全く思考が追いつかないあたし。



「やっ…」



痣を触られたら、勝手に声が漏れる。



ど、どうしたらいいの⁉︎



「ガッチガチだな。力抜け」

「恥ずかしいっ‼︎」

「キスは?する?」

「…………」

「喰われたいだろ?」

「た、べて…?」

「上出来」



キスしたら喰べられてる感覚。



気持ちいいし、フワフワするし。



好きだな、このキス…。



あぁ、気持ちいい…。



「風呂、入ってねぇ…」

「ヤダっ、行かないで…」

「…………煽ってんの?」

「離れたくない…」

「熱でもあんの?」

「ないもん…。会えなさすぎて、おかしくなったの」

「そうか、それはそれでいい」

「意地悪っ‼︎」

「ははっ、で、最後までしていいの?」

「それは…その…」

「軽くシャワー浴びてくるから、マジで喰われたくねぇなら、先に寝とけ」



はい、おやすみなさい。



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