狐と嫁と溺愛と
これからだよね、春乃が大変なのは。
あたしは妖の世界のことを理解するのに時間がかかった。
きっと春乃も、時間がかかるんだろうな…。
「じゃあ、あたしたちは街に行ってくるね」
「おぅ、悪さすんなよ、志鬼」
志鬼くんはただ頷いていた。
夕方からくらいには元に戻れるかな?
行ってくるね、大河さん。
みんなで家を出て、向かったのはまずカラオケ。
志鬼くんが歌い、春乃も歌って。
「ナナ様も歌えよ‼︎」
「ねぇ、そのナナ様ってのやめない?」
「でも、ナナ様だし…。普通に生活してたら、俺みたいなのはナナ様には関われねぇんだぞ」
「どうして?」
「神の恩恵を受けられるのは限られた種族と、その頂点の妖だって、母ちゃんが言ってた。うちの母ちゃん、鬼のトップだし」
「そ、そうなの⁉︎」
「怖いだろ、あの人。まぁ、俺も一応偉い立場ではあるらしいんだけど」
鬼の王子様じゃん‼︎
あたしは妖の世界のことを理解するのに時間がかかった。
きっと春乃も、時間がかかるんだろうな…。
「じゃあ、あたしたちは街に行ってくるね」
「おぅ、悪さすんなよ、志鬼」
志鬼くんはただ頷いていた。
夕方からくらいには元に戻れるかな?
行ってくるね、大河さん。
みんなで家を出て、向かったのはまずカラオケ。
志鬼くんが歌い、春乃も歌って。
「ナナ様も歌えよ‼︎」
「ねぇ、そのナナ様ってのやめない?」
「でも、ナナ様だし…。普通に生活してたら、俺みたいなのはナナ様には関われねぇんだぞ」
「どうして?」
「神の恩恵を受けられるのは限られた種族と、その頂点の妖だって、母ちゃんが言ってた。うちの母ちゃん、鬼のトップだし」
「そ、そうなの⁉︎」
「怖いだろ、あの人。まぁ、俺も一応偉い立場ではあるらしいんだけど」
鬼の王子様じゃん‼︎