狐と嫁と溺愛と
今ならなんでもできそうな気がすると、大河さんは言った。



「当分お預けだな」

「ん?」

「毎回こんなことになってちゃ、仕事ができねぇ」

「そ、そっか…。まったく戻れない?」

「戻れない。初めてお前の力を喰った時とは比べものになんないくらい、体がおかしい」

「大丈夫…?」

「大丈夫だろ。馴染めば、どうにかなる」

「ならいいけど…」

「なんもしねぇから、一緒に寝るくらいは許してくれよ?」

「うん」



大河さんはやっぱり優しい。



悩ませてごめんね?



その後でみんなでご飯を食べた。



「なぜお赤飯っ⁉︎」

「だって嬉しかったから‼︎」



どうやら金次くんと秋銀ちゃんのお祝いらしく、危うく勘違いしそうになった。



そんな恥ずかしいこと、絶対ヤダ‼︎



高島さんも慣れてきたようで、口数は少ないけどそばにいてくれる。



志鬼くんは金次くんと気があうようで、金次くんはとても楽しそうにしていた。



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